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こんにちは、たれぞうです。競馬予想AIの開発記の番外編です。
このブログを始めたころ、「6番人気の馬の単勝を買い続けると、回収率が一番高くなる」という記事を書きました。今回は、競馬予想AIのために集めた2010年〜2026年のJRAの公式データ(約5万8千レース)を使って、この説が本当なのかを検証し直しました。
結論
- 6番人気の単勝の回収率は81.5%で、1〜12番人気の中で一番高い。昔の分析は、16年分で見ても正しかった
- ただし100%は一度も超えていない。16年すべての年で負けている
- 「一番マシな負け方」ではあっても、買い続けて儲かる方法ではない
昔の記事で書いたこと
元の記事では、単勝を人気順に分けて調べたところ、6番人気の回収率が83.7%で一番高かったので、実際に2019年9月7日・8日の中央競馬に当てはめてみました。
- 9月7日(土):中山8R スズカユース、阪神1R ルガーサントが1着
- 9月8日(日):阪神2R イズジョーノキセキ、阪神6R メイショウダブルが1着
2日間で4勝し、払い戻しは合計8,030円でした。今回集めたデータでも、この2日間は6番人気が47レースで4勝・払い戻し8,030円と、当時の結果がそのまま確認できました。全レースを100円ずつ買っていたら4,700円の投資なので、この2日間だけを見ると大きなプラスです。
では、これを16年間続けていたらどうなったのでしょうか。
人気ごとの単勝の成績(2010〜2026年)
| 人気 | 出走数 | 勝率 | 単勝の回収率 |
|---|---|---|---|
| 1番人気 | 57,909 | 32.6% | 78.1% |
| 2番人気 | 57,906 | 19.1% | 79.5% |
| 3番人気 | 57,907 | 13.2% | 79.7% |
| 4番人気 | 57,907 | 9.4% | 78.2% |
| 5番人気 | 57,904 | 7.2% | 80.2% |
| 6番人気 | 57,829 | 5.4% | 81.5% |
| 7番人気 | 57,618 | 4.0% | 79.7% |
| 8番人気 | 57,012 | 2.9% | 76.9% |
| 9番人気 | 55,593 | 2.1% | 73.6% |
| 10番人気 | 53,418 | 1.6% | 72.1% |
| 11番人気 | 50,445 | 1.2% | 70.5% |
| 12番人気 | 46,899 | 0.9% | 66.6% |
6番人気の回収率は81.5%で、やはり一番高い結果になりました。ただ、1〜7番人気はどれも78〜82%ほどにまとまっていて、差はわずかです。一方で、8番人気より下になると回収率ははっきり下がっていき、12番人気では66.6%まで落ちます。
単勝はもともと、売り上げの約8割が払い戻しに回る仕組みです。つまり「何も考えずに買うと80%前後に落ち着く」のが普通で、6番人気はそれをほんの少し上回っているだけ、ということになります。
6番人気の単勝、年ごとの回収率
| 年 | 回収率 | 年 | 回収率 |
|---|---|---|---|
| 2010 | 90.1% | 2018 | 82.4% |
| 2011 | 85.3% | 2019 | 89.3% |
| 2012 | 76.1% | 2020 | 78.6% |
| 2013 | 83.4% | 2021 | 89.7% |
| 2014 | 85.1% | 2022 | 76.4% |
| 2015 | 72.4% | 2023 | 79.0% |
| 2016 | 88.2% | 2024 | 75.2% |
| 2017 | 80.3% | 2025 | 67.8% |
| 2026(10月4日まで) | 86.5% |
一番良かった2010年でも90.1%で、100%を超えた年は一度もありません。2019年は89.3%と比較的良い年だったので、元の記事の2日間のように「たまたま当たった日」があるのは当然とも言えます。
条件別に見ると?
| 条件 | 出走数 | 回収率 |
|---|---|---|
| ダート | 27,912 | 83.6% |
| 芝 | 27,804 | 78.3% |
| 障害 | 2,113 | 95.1% |
| 出走10頭以下 | 7,382 | 69.3% |
| 出走11〜14頭 | 18,708 | 84.3% |
| 出走15〜18頭 | 31,739 | 82.6% |
- ダートは芝より良い:83.6%と78.3%で、5ポイントほど差がありました
- 少頭数のレースは悪い:10頭以下では69.3%と大きく下がります。頭数が少ないと6番人気は「下から数えたほうが早い」立場になるためだと思います
- 障害レースは95.1%:数字は良いですが、出走数が2千ほどと少ないので、たまたまの可能性も高いです
条件を絞っても、100%を安定して超える組み合わせは見つかりませんでした。条件を細かく絞るほど、過去のデータにだけ当てはまる“まぐれ”を拾ってしまう危険も高くなります。
競馬予想AIとの違い
「6番人気を買う」という方法は、人気(オッズの順番)だけで判断しています。オッズには、たくさんの人の予想がすでに反映されているので、人気だけを見て買う限り、払戻率の壁(約80%)を超えるのは難しいということが、今回のデータからよく分かりました。
いま作っている競馬予想AIは、オッズをスタート地点にしつつ、血統や脚質などオッズに表れていない情報を足して、期待値が1を超える馬券だけを選んでいます。それでも16年分の検証で、勝負レースの回収率は101.3%と、100%をわずかに超える程度です。詳しくは開発記の1本目にまとめています。
まとめ
- 6番人気の単勝は、16年分で見ても人気別で一番回収率が高い(81.5%)
- ただし100%を超えた年はなく、買い続ければ確実に負ける
- ダートや多頭数のレースのほうがややマシだが、それでも100%には届かない
昔の自分の分析が「数字としては正しかった」ことは確認できましたが、「儲かる方法」ではありませんでした。データで確かめることの大切さを、改めて感じた検証でした。


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